三月生まれの生存戦略

Twitterで言えないこと書きます。3月生まれで苦しむ子羊たちの先導者になります。

天気の子 ラストについて 感想 ネタバレ有り

新海誠作品の現在公開中「天気の子」を見ました。個人的評価はいい映画ということで100点中70点くらいの評価です。

「君の名は」が自分的に60点くらいだったのでそれより上ということですね。

 

天気の子はラストに疑問が残る。

 

いわゆるセカイ系のラストというものは世界を救うが、主人公とヒロインは離れるとか報われないとかですが、今回は世界はどうなっても俺たち二人が一緒ならいいよねというわけで、エヴァ破のラストでシンジくんが綾波救うがそのままサードインパクトという展開のと同じ感じ。少し違うけど。

 

 

ラストの展開は恐らく最初の構想と変えられたものではないかと考察します。

 

主人公の手に手錠(枷)がついてるのは、アレは天気の巫女の業を主人公がヒロインの代わりに背負ったという表現で、本当のラストは主人公が天気の巫女の業を背負い空に残り、ヒロインは地上に降りる。東京も水没せずに済むというのが本当のラストだったのではないのでしょうか。

 

ヒロインの首輪が外れるのが「天気の巫女じゃなくなった」という演出であり、主人公の片手に手錠が付いているのは「主人公が代わりに背負った」と解釈できるのです。最初の病院のシーンでヒロインのお母さんの腕輪がヒロインの首輪と同じというのも対比の構造になっている。

 

しかし、この展開は従来のセカイ系の展開でありもう古臭い気もするし、ヒロインと主人公が結局助からないというのは新海誠らしいとは言えますが、なにより客受けが悪いので配給会社が許すとは思えません。

なにより「君の名は」でああいうENDにしそれが成功しているので今回も似たようにさせたのではないのでしょうか。

 

雲の切れ間から光が差し込むという「天使の階段」シーンはefを思い出すし、「君の名は」の主人公やヒロインが成長した姿で出たりとか雪のシーンとか秒速五センチメートルだったりとか新海誠ファンサービスが所々あったけど、自分的にはどうでもいいですね。

 

ラブホシーンとかあれ二人はヤってるよね。一瞬のカットでしたが主人公は上半身裸でなぜか汗かいてるし、意味ありげな服だけのシーンとか。(となりに弟が寝てるなかでヤるとかしかもヒロインは透明どんなAVだよ…)

 

ヒロインが15歳ということを知り悲しむシーンがあるのですが、あれは恐らく15歳の子と行為してしまった嬉しさと罪悪感で顔を俯き、しかもそれがパトカーの中というのが自分的にはギャグにしか見えなくなり思わず笑ってしまいそうになった。

てか、他の意図的にやってるギャグシーンが結構スベってる←

 

 

廃ビルシーンで仲間たちが助けに来るけどあれが御都合主義感あるけど、夢の中で見ているから一応整合性は取れてる。

 

冒頭の方で出てきた小説「ライ麦畑でつかまえて」ですがあれは青春を描いた小説なのですが翻訳は村上春樹。(表紙から村上春樹翻訳のやつだとわかる)

思えばセカイ系の起源は村上春樹にある。新海誠自身も村上春樹の作品が好きなのだろう。他の作品からもそれは見て取れる。

散々いろんなとこで引用される「ライ麦畑でつかまえて」だが正直見飽きた感ある。

 

空に囚われてる女の子を救うというのはkey作品の「Air」もそうですね。

 

 

 

散々酷いこと言ってきましだ普通にいい映画です。見終わったあと感傷に浸れるし、見て損は無いと思います。