「ダメな画家は、画家に学ぶ。優れた画家は、自然に学ぶ。
MLA (Modern Language Assoc.)
布施英利. 絵筆のいらない絵画教室. 紀伊國屋書店, 2000.
APA (American Psychological Assoc.)
布施英利. (2000). 絵筆のいらない絵画教室. 紀伊國屋書店.
レオナルドダヴィンチの言葉だ。
誰もが認める天才でありその美術センスも評価されている。
彼はなぜこのような言葉を放ったのだろうか。
絵を描くトレーニングをほかの画家から学んではいけない。それは単なる模倣に過ぎない。それでは創造性が生まれないからだ。
自然を師として捉えること。そこに美を感じ、モノを見る目を養っていかなければならない。
絵をうまくなりたいと思って、誰かにアドバイスを求めたり、絵の書物を読んだりするのはすでに凡人の発想なのだろう。
これは個人的な解釈だが、絵には「表面的なモノ」と「本質的なモノ」の二つの観念があるのだろう。
表面的なモノ
表面的なモノを鍛えるのなら、それこそ誰かの模倣で良い。
パース、バランス、加工技術、ツールの使い方・・・、これらは誰かの模倣によって形成される。というよりも、言語化が容易なのでこれらのものは共通資本のような概念に近いのだろう。
そして、大半の人間はこの表面的なモノでしか評価しない。なので、基本的な「絵がうまくなりたい」というのはこれを指す。
この表面的なモノが劣っていたら、他人に見せられるレベルではないということだ。(単純に見せたいと思えないということ。自分の絵に自信がつかない)
本質的なモノ
そして、本質的なモノというのこそ、ダヴィンチちゃんが指摘する、「絵の上手さ」ということになる。すなわち、芸術の領域ということ。
ダヴィンチは飛行機の設計図を作るとき何から構想を得たのか?
それは、空を自由に駆け巡る「自然の鳥」であろう。
トリノ国立図書館に、レオナルド・ダ・ヴィンチの「鳥の飛翔に関する手稿」というのがあります。ぼくもその複製を持っています。薄いノートのようなサイズで、メモと絵がびっしりとかきこまれています。そこには、羽の骨格を調べたものや、鳥が飛んでいるとき、羽の角度によってどのように風を切るのか、そういったスケッチがたくさんあります。また鳥の羽と機械の中間のような、スケッチもあります。ともかくレオナルド・ダ・ヴィンチは、自然を徹底して研究しているのです。優れた画家は自然に学ぶ、です
MLA (Modern Language Assoc.)
布施英利. 絵筆のいらない絵画教室. 紀伊國屋書店, 2000.
APA (American Psychological Assoc.)
布施英利. (2000). 絵筆のいらない絵画教室. 紀伊國屋書店.
本質をとらえるには感性がひつようだ。
補足
「イノベーションは市場からは生まれない」
この言葉はシュンペーターだ。
市場とは「今あるもの」を取引する場所であり、そこから、「今ないもの」の創造は生まれない。
イノベーションとは会議から生まれる。