希死念慮とは、死について思い巡らすことを指します。そして自らが死を念頭に行動に移すことを自殺企図といいます。
希死念慮や自殺企図は多様な要因から生じることが知られていますが、環境因子と個人因子が関連している考えられます。
環境因子とは個人の置かれている環境のストレス要因を示し、対人関係、経済、社会的問題、家庭問題、健康問題、喪失体験などがあります。
個人因子とは生物学的な要因で、知性、社会性、対人関係能力、ストレス耐性、認知の傾向、精神疾患の有無などがあります。
この二つの因子が様々に複雑に絡み合いながら希死念慮や自殺企図に発展していきます。
希死念慮や自殺企図の対応では、「誠実な態度で話しかける( Tell )、自殺についてはっきり尋ねる( Ask )、相手の訴えに傾聴する( Listen )、安全を確保する( Keep safe )」の、TALKの原則が求められます。