三月生まれの生存戦略

Twitterで言えないこと書きます。3月生まれで苦しむ子羊たちの先導者になります。

AIに小説書かせたら転スラ書き始めたんですけどwww

 

Hallo!こんにちは、作者のカメです。この度は『転生したらスライムだった件』を手に取っていただき誠にありがとうございます。本書は2019年7月10日に富士見ファンタジア文庫より刊行された作品です。さて、前書きはこのくらいにして早速内容について触れていきましょう。本作は、リムルが魔王となってから二年後の物語となっております。つまり時系列的には三巻目ということになりますね。
また、本作ではタイトルにもありますように「異世界転生」ものになっています。ただし、単なる異世界転生物ではなく、「現代社会で死んでしまった主人公が異能力やスキルなどを持って別の世界に生まれ変わる」というものになっております。そして、その主人公の生まれ変わり先がなんとあのスライムなのです! このあたりの経緯については、あとがきにてご説明させていただきますので、ぜひお楽しみくださいませ。それでは本文の方へどうぞ~。
※本編を読む前に、必ず【ネタバレ注意】を呼んで下さい。プロローグ ──俺の名前は三上悟。どこにでもいるような普通のサラリーマンだ。……いや、少し普通じゃないかもな。というのも俺は今流行りの「異世界転生」をしてしまってるわけだから。
まあでも、別にいいんだ。こうして生まれ変わった以上、前の世界の事はもう気にしないって決めたからな。今の俺には家族がいる。友人だって大勢いる。仕事仲間だって、上司だって部下だっている。ならそれで十分だろう? それに前の世界でやり残した事なんて無いに等しいし……いや、一つだけあったか。それは……結婚出来なかったことかなぁ……。
そんな事を考えているうちに、いつの間にか意識を失っていった。……………… ここはどこだろうか。
ふわふわとした感覚の中、目を覚ました俺は周囲を見渡した。……見覚えのない場所だ。少なくとも日本ではないことは確かである。
俺は寝ぼけた頭のまま周囲を散策することにした。
しばらく歩いていると目の前に大きな扉が現れた。俺は好奇心に負けて扉を開いた。するとそこはまるで玉座の間のような作りになっていた。奥の壁には大きな旗が掲げられている。何が書かれているのかは分からないが、そこには文字らしきものが書かれていた。
俺はさらに部屋の奥へと進んだ。部屋の中程まで歩いた時、後ろから声をかけられた。
「おいお前!」
「はい?」
振り向くと、そこにいたのは大きな男だった。身長2メートルはあるんじゃなかろうかという巨体の持ち主で、顔には立派な髭を生やしている。年齢は50歳前後といったところだろうか。
「こんな所で何をしておるのだ!?︎」
そう言って男はこちらに向かって歩いてきた。
「えーっと、気がついたらここにいて……」
「ふむぅ、記憶喪失という奴なのかのぉ?」
「多分そうなんですけど……」
「なるほどのう……まあいいわぃ、それよりもじゃ」
男は急に立ち止まると、俺の顔を覗き込むようにして言った。
「そろそろ名前を聞かせてもらおうかのう?」
名前……か。そういえばまだ名乗っていなかったな。
「申し遅れました。私は三上悟と言います」
「ふむ、ミカミか。良い響きの名前ではないか」「ありがとうございます」
「ところでミカミよ。先ほども聞いたのだが、何故このような場所に一人で来たのだ?」
「実は私にもわからないのです。気づいた時には既にここに立っていましたので」
「ふむ……まあよい。それよりミカミよ、これからどうするつもりなのだ?」
「……とりあえず街に行きたいと思います」
「ならば我が連れていってやるぞ!感謝するがいい!」
「本当ですか?助かります」
正直この男がいなかったらどうなっていたことか。言葉も通じないし、右も左も分からなかっただろうしな。……ん?ちょっと待てよ。
俺は男の顔を見た。そして思い出した。
こいつは……あの時の!!︎ そうだ、間違いない。あの時は仮面をしていたからよくわからなかったけど、こいつ……俺をトラックで轢き殺した運転手じゃないか!?︎ しかし、なぜコイツが生きているんだ……?まさか、あの事故で死んだのは俺だけだったとかそういうオチじゃないだろうな…… いや、今はそんなことを考えていても仕方がない。とにかくまずは会話をしてみよう。「あの……つかぬことを伺いますが」
「なんだ?」
「貴方様のお名前はなんというのでしょうか?」
「我の名はギィ・クリムゾン。魔王をやっておる者だ」………… は? 今なんつったこのおっさん。魔王……だと?……冗談だよな。きっと何かの聞き間違えに違いない。
「すみません、もう一度言っていただいてもよろしいでしょうか?」
「だから、魔王だと言っている」
「……マジで?」
「ああ、大まじだ」
俺は思わず天を仰いだ。そして思った。
「……俺、もしかしたらとんでもない世界に来ちゃったかも」…… さて、ここで少し俺の自己紹介をしようと思う。といっても名前だけだがな。
俺の名前は三上悟という。どこにでもいるような普通のサラリーマンだ。趣味はゲームと読書。あと最近は料理もするようになったかな。
それでは、俺の職業を紹介しようと思う。俺の仕事は主に3つある。
1つ目は会社に出勤する事だ。朝9時から17時までの勤務時間で週5日働いている。
2つ目の仕事は家に帰って家事をすることだ。これは毎日必ずやっていることなので趣味と言ってもいいかもしれないな。
3つめの仕事はもちろん仕事をすることだ。これが一番重要かな。上司からは残業しろって言われてるんだけど、あんまりしたくないんだよなぁ……。
というわけで、今日もいつものように出社する。「おはようございまーす」
「おう、三上くん。今日も元気かね?」
「はい、社長。もちろんです!」
「それは結構。ところで君、最近働きすぎではないのか?」
「そんなことありませんよ。それに、俺には娘がいるんですから。早く帰るために頑張らないといけません」
「ふむ、そうか。だが無理はせんようにな。それで、今日はどういった要件かね?」
「実はですね……」……
「……ということで、よろしくお願いしますね」
「わかった。引き受けよう。ただし、期待はしないでくれたまえ」
「ありがとうございます!」
「いやいや、礼を言うのはまだ早いぞ。君のところの会社は確か、もうすぐ上場する予定ではなかったのか?その前に倒産されても困るからな」
「ハハッ、確かにそうかもしれません。でも、社長なら大丈夫ですよ!俺、信じていますから」
「フッ、君は相変わらず口が上手いな。……まあいい。私はいつでも君を待っているよ」
「はい!また連絡させていただきます」
そう言って電話を切ると、俺は椅子に座って一息ついた。
ふぅ……なんとか話はまとまったな。
今の会話からも分かる通り、俺がやっている仕事は所謂コンサルタントというものだ。企業に対して経営アドバイスをしたり、時には買収したりもしている。
そして、今話していた相手こそがうちの社長である。この人は元大手企業の経営者だったらしいのだが、とある事件をきっかけに会社を追われてしまった。しかし、そこで諦めるような人ではなく、自らの力で新たな会社を設立。それがこの会社である。
最初は小さな会社だったが徐々に業績を伸ばしていき、今では日本でも有数の大企業へと成長させたのだ。ちなみに、俺はこの人の右腕として働いており、かなり重要なポストに就いている。
さて、今日の業務はこれくらいにしてそろそろ家に帰るか。
俺は帰り支度を始めると、机の上に置いてあるパソコンの電源を落とした。
そして、会社のドアを開けると俺は外に出た。空を見上げると、太陽は既に沈みかけていた。
俺は足早に帰路につく。そして、マンションの一室に入るとカバンを放り投げてソファーに飛び込んだ。
あ〜、疲れた……やっぱり仕事終わりのビールは最高だな。この一杯のために生きてるぜ!!︎ さっそく冷蔵庫から缶を取り出したところでインターホンが鳴った。どうやら誰かが来たようだ。
宅配便か?いや、特に何も頼んでないはずだが…… そんなことを考えながら玄関まで行き扉を開けた。すると、そこには一人の女性が立っていた。
「こんにちは、悟さん」
「え?……リ、リサ!?どうしてここに?」
彼女は俺の幼馴染で、三上リサという。年齢は今年で20歳になる大学生だ。
昔からよく一緒に遊んでいたので家族ぐるみで仲が良い。俺が一人暮らしを始めた時も、心配だからといってわざわざ部屋まで遊びに来てくれたほどだ。
しかし、まさか彼女が訪ねてくるとは思わなかったな……。
「実は私、小説家になったんですよ」
「へぇ、そうなんだ。それはすごいな」
「はい、自分でも驚いています。これも全て悟さんのおかげですね」
「いや、俺は何もしてねぇよ。お前の努力の成果だろ」
「いいえ、違います。貴方がずっと支えてくれたおかげです。本当にありがとうございました」「いやだから……」
「ですから、これはほんのお礼の気持ちということで受け取ってください」
そう言うと彼女は小包を差し出してきた。
「何これ?」
「開けてからのお楽しみです」
俺はとりあえず受け取った。
「じゃあ、そういうことで。失礼します」
そう言って帰ろうとする彼女を慌てて引き止める。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。まだ聞きたいことがあるんだけど」
「なんですか?」
俺は一つ咳払いをして尋ねた。
「……いつの間に作家になってたんだよ!」
「フフッ、驚きました?」「ああ、驚いたよ。でも、急にどうしたんだ?」
「実は先日、本屋に行った時にたまたま見つけたんです。それで読んでみたのですけど、とても面白くて感動しました」
マジかよ……。俺、全然知らなかったんだけど。
「それで、つい勢いで買ってしまったんです」
「それで、感想を言いたくてうちに来てくれたのか?」
「はい、そうです」
「なるほどな……」
「どうでしょうか?面白かったですか?」